はじめに
今回は『報告・連絡ルート』についてです。
会社によっては『打ち上げルート』とといった呼ばれ方もあるかもしれませんね。
わたしはこれが、組織にとって、滞ってはいけない全身を巡る大切な血管のようなものではないかと考えています。
この記事では
・そもそも『報告・連絡ルート』とは?
・なぜ『報告・連絡ルート』が重要なのか?
・『報告・連絡ルートをが機能しないとどうなるか?
・「報告・連絡ルート」を確実にするには
について解説していきたいと思います。
この記事を読めば、『報告・連絡ルート』の重要性がわかり、どう活用すれば組織の流れが良くなり、メンバーの動きを最大限に発揮できる仕組みが作れるようになると思います。
ちなみにこの記事は、10年以上工場勤務をして『現場改善・品質改善』に取り組み、最終的に管理職として組織をマネジメントしてきた経験をもとに書いています。
では、さっそくいきましょう!
報告・連絡ルートとは
突然ですが、皆さんは『報連相』と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?
報連相とは
報・連・相(ほう・れん・そう)は、「報告」「連絡」「相談」を分かりやすくほうれん草と掛けた略語。主としてビジネス(職場)において使われる。
ウィキペディアより
と、ウィキペディアにはあります。
つまり
報告
部下が上司の指示に取り組みつつ、途中経過を報告すること。
コミュニケーションの方向性としては「部下→上司」です。
連絡
自分の意見や憶測を含めない関係者への状況報告。
コミュニケーションの方向性としては「上司→部下」です。
相談
自分だけで業務上の判断が困難なとき、上司に意見をきくこと。
コミュニケーションの方向性としては「上司⇔部下」です。
要するに
ということですね。
まぁ、これは組織で仕事する以上、必ず行っている事だと思います。
そこで、『報告・連絡ルート』というのは、この情報を伝える順路を示すものです。
わかりやすく言うと。
ある問題が発生します!
問題が発生したことを伝えなければなりません!
「で、誰に?」
という疑問が浮かびます。
これを明確にしたものが『報告・連絡ルート』と言うものですね♪
こういう順番で報告や連絡を行って下さい。
と指示するものです。
報告・連絡ルートの重要性
組織において、なぜ『報告・連絡ルート』が重要かと言うと、組織は一人の人間だけで仕事をしているわけではないですね。
一人だったら、こんな面倒臭そうなものはいりません!(笑)
組織ですので、大勢の作業者が様々な業務に日々あたっているわけです。
そこには常に『報告・連絡』といったやり取りが有ります。
今日の作業は何するだ?
部品が足らんだけど?
昼から早退しま~す。
あいつ、あんな事しとるど。
なんか、機械が壊れて動かんわ!
例を挙げたらキリがありませんね(^_^;)
このように、現場では様々なコミュニケーションが飛び交っているわけですね.
この連絡や報告が正しいルートで伝えられなかったらどうなるか?
例えば
腹痛いで、昼から帰るわー。
いや、わしに言われても・・・。
あれ?あいつは?
なんか腹痛いから帰る。って言ってましたけど?
は?何も聞いてないぞ!?
てなりますよね?
誰に何をどう報告するか?が間違っていると極端な話こんな風になるわけです。
これでは仕事の指示や人員の配置なんてまともにできませんね?
『報告・連絡ルート』が正しく機能しないことで問題となるのが
- 必要な情報が入らない
- 情報がないと判断ができない
- 作業指示が的確に伝わらない
- 作業状況がわからない
- 進捗状況がわからない
- トラブル発生時にすぐ対応できない
などなど、たくさんの障害が発生します!
とりわけ、トラブル発生時の報告・連絡は重要ですね。
トラブル対応は初動の早さがとても重要になります。すぐに対応する事で問題が大きくなる事が防げるわけです。
なので、とりわけ良い情報よりも悪い情報こそ、率先して伝えるようにしましょう!
しかし、悪い情報ほどなかなか言い辛いものです。
伝え方のコツは
事実のみを正確に伝える
このポイントを意識して伝えましょう!(^_^)
上司も部下が言い辛いことを勇気を出して伝えてくれたのですから、
よく言ってくれた!
と、怒らずに返事を返してやることも大切ですね!
怒ってしまうと、2度とそういう情報を教えてくれなくなるかもしれません。
そうなると、気付いた時には問題が大きくなっていて対応がどんどん大変になるだけです(((・・;)
報告・連絡ルートを確実にするには?
まずは『報告・連絡ルート』を書面化して、全員がすぐ確認できる場所に掲示をしておきましょう。
これも『見える化』しておかなければならない物の一つですね♪
【改善ネタは見える化で!】これであなたも改善上手、見える化の6つの目的と手法
『組織図』なんかがあればこれを応用して『報告・連絡ルート」として活用してもよいでしょうし、会社によっては『トラブル発生時の連絡ルート』といった形であるかもしれないですね。
その上でこのルートを徹底することを意識づけましょう。
これは部下から上司もですが、上司から部下への連絡も当然です。
一番気を付けなければならないのが、報告しなければならない上司をを飛ばしてその上の上司とやり取りしてしまうケースです。
ついつい聞かれると答えてあげんなん。というのが人情と言うものですが、しっかり断りましょう!
本来、対応すべき上司がいるのにも関わらず、その上の上司に対応を求めてしまうと、
判断が同じ結果になれば良いですが、それがもし違ってしまうと、
あれ?何でこうしないんだ?
いや、課長がこれでいい。って言ってましたけど?
こうなると
え?そうなんか。
(課長がいい。って言ったんなら仕方ない・・・)
となりますが、主任は内心面白くありません。
これが、一度や二度ならまだしもですが、常態化してしまうとA主任の立場はありませんね。
作業者はしっかり直属の上司に報告や連絡をしなければなりませんし、直属の上司もいつでも部下の報告や連絡を聞ける状態や態度でいなければなりません。
特に、直属の上司がいつも不機嫌で話にくかったりきちんと対応してくれない場合に、このようなケースが起きやすいので注意が必要です!
その上の上司も報告や連絡が正しいルートでない場合は、
その話は私ではなく、主任に報告しなさい
と、しっかり伝える事も大切です。
案外これができていないことが多いように感じます。
主任が不在でどうしても対応しなければならない場合は、対応した内容をあとで主任にしっかり伝えておくことがポイントです。
報告・連絡ルートを徹底する事で人が育つ
この情報はこの人に伝える
これを徹底する事で、各自が自分の仕事に責任を持つようになり、そこからやりがいも生まれます。
報告や連絡を適切なメンバーに伝えることで、その対応に当たる中で
この対応は僕が担当だから、しっかり対応しないと!
という意識が生まれます。
いろいろな情報が伝わってくる中で判断が必要なこともでてきます。
最初はどうしていいかわからない事も有るでしょうが、それも勉強です!
まずは、しっかり『考え、そして自分なりに判断する』事が大切です。
自分が判断したことなので、結果が気になりますから責任感も違いますし、自分の出した答えで状況が改善されれば達成感が得られます。
どうしてもわからなければ上司に相談すればいいのです。
その上で、
なるほど!そう考えるんだ
と思って自分の知識やスキルにしましょう♪
これを徹底することで、
自分がしっかり対応せんなん!
自分が判断せんなん!
と、各自が自分の仕事の役割を理解して、仕事に対する責任感も生まれてくるわけです。
これによって、組織としてもしっかりとした機能を果たすことが出来るようになると思います。
まとめ
今回は『報告・連絡ルート』について解説しました。
ポイントは
・まずは報告・連絡ルートをしっかり形にする事
・悪い情報ほど優先的に報告・連絡する事
・報告・連絡のルートが間違っていれば正す事
・ルートを守り、しっかり対応することで組織が活性化する
これが『報告・連絡ルート』の重要性と効果的な運用するためポイントだと考えています。
正しい流れができて、血管のように滞りなく組織を流れるよう『報告・連絡ルート』を上手に活用しましょう♪
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
長年の工場勤務にて、管理職として散らかった現場と格闘して、現場改善や効率化、不良・時間外の削減に取り組んできた成果を、ここで発揮出来ればいいな~、と(‘ω’)
どんなことにも興味持ちすぎて、趣味にガンプラ・DIY・etc、色々しすぎて収拾がつかなくなってるかも?(笑)
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